P.K.G. MAGAZINE | パッケージを考える

REPORT

Meiji Dear Milk 「シンプル」へ価値を見出すアイスクリーム。

大手乳業メーカーである明治が独自技術を用いて開発した、原材料が乳原料のみというアイスクリーム。P.K.G.Tokyoがコンセプトからネーミング策定に伴走し、パッケージデザインの開発を行いました。

「原材料、乳製品のみ」とコミュニケーションしているこのアイスクリームは、発売以来アイスファンの間で話題に。私も開発に関わっていた頃から発売を楽しみにしていました。今回はDear Milkの一ファンとして、気に入っている食べ方をご紹介します。

 

 

1.ナッツをかける

カリカリとしたナッツの食感と、なめらかな口溶けのDear Milkのコントラストが美味しいアレンジ。ナッツに塩がまぶしてあるタイプだと塩ミルクアイスクリームになります。食べ応えがあるのでお腹を満たしたい時にぴったり。食べ応えという点ではグラノーラをかけるのもおすすめです。Dear Milkの上品な味わいを活かすために、甘さ控えめタイプのものを選ぶと良いと思います。

 

2.はちみつをかける

喉が痛い時や発熱している時、食欲はないけれどアイスクリームなら食べられるという人も多いのではないかと思います。私は風邪をひくと必ずといって良いほどアイスクリームで熱った喉を潤しています。初めてDear Milkを試食した時、これは風邪のお供に最適だ!と思いました。余計なものが入っていない事が体に嬉しいし、後味がさっぱりとしていて食べやすいからです。そのままでももちろん良いですが、さらに喉のために殺菌効果、抗炎症効果の高いはちみつをかけて食べるのがおすすめ。はちみつをじんわり喉に当てながらDear Milkの冷たさを味わうと、病気で辛い中にもひとときの幸せを感じられます。

 

3.コーヒーにかける

冷たいアイスと熱いコーヒー。この組み合わせが好きな人も多いのではないかと思います。別々に味わうのも良いですが、Dear Milkが溶けてきたらコーヒーにかけて飲むのも美味しいです。クセがないやさしい甘さなのでどんなコーヒーとも馴染むのではないかと思います。完全に溶けてしまった後にもできるアレンジです。

 

以上、いかがだったでしょうか。やさしい甘さとコクがありつつも後味がすっきりしていて、クセのない味わいのDear Milk。どんなものにも合う、まさにシンプルイズベストを体現しているアイスクリームです。フルーツと合わせてももちろん美味しいですし、スパイスをかけても意外な美味しさを味わえることを最近知りました。

 

アイスクリームには珍しく卵を使用していないこともポイントです。卵や乳化剤を使用していないのにこの味わいを作り出しているのは大変な企業努力があるわけですが、商品コンセプト及びパッケージデザインにおいては訴求内容を増やさず、常に「シンプル」を意識しました。さまざまな人が自分のお気に入りの食べ方を見つけられる懐の深さがあり、派手さはないけれどすっと日常に寄り添ってくれる、今まであるようでなかったアイスクリームです。2023年8月現在は関東エリアと、ふるさと納税で入手することができます。

 

P.K.G.Tokyo 中澤亜衣

 

Meiji Dear Milk

内容量 : 130ml
配達日・地域:2023年3月・関東エリア/ふるさと納税(北海道十勝芽室町)

NEWS

オンライン講座開設のお知らせ

オンライン講座プラットフォーム「Coloso」にてP.K.G.Tokyoが講座を制作しました。ストラテジーを基にするブランディングとパッケージデザイン制作」と題しまして、ブランディングのための具体的なリサーチ手法やVI(ビジュアルアイデンティティ)制作、パッケージデザインへの展開方法をデモンストレーションしています。

3,000円割引が受けられるシークレットクーポンも配布されますのでぜひご利用ください。

【クーポン使用方法】
1. Coloso無料会員登録後、[P.K.G.Tokyo]の講座予約ページに進む
2. クーポン登録欄にクーポンコード[PKGTOKYOSECRET]を入力
3. 先着20名様限定。使用期限は02月09日14時~02月16日23時59分まで。

 

ブランディングに興味があるデザイナーの皆さま、またデザインのリテラシーをあげたいマーケターの皆さまの一助となれると幸いです!

INTERVIEW

i3DESIGN × P.K.G.Tokyo 浸透するパーパスを作り上げ、運用していくには

「パーパス」という言葉をご存知でしょうか。企業の存在意義、社会に対する宣言を意味します。P.K.G.Tokyoは「世の中のあらゆる価値をデザインで更新し、世界のすみずみへ届ける。」というパーパスを掲げています。「design」の語源はラテン語の「designare」。「計画、設計を記号にして表す」という意味。現在の「デザイン」とは、ビジネスモデルをはじめとした、目には見えないものを計画、設計することも含まれると言えるのです。

そんな意味においてP.K.G.Tokyoは「パーパスを可視化する。ブランドをマネジメントする。」を掲げ、パーパスブランディング事業Identity Tokyoを展開しています。
「社会における存在意義」が問われる時代。Identity Tokyoは、志あるブランドのパートナーとして共にパーパスを導き、パーパスを核にブランドを可視化します。今回は、共にパーパスを作り上げたi3DESIGN のデザイン本部執行役員佐々木さん、現在運用に取り組まれているデザイン本部木下さんと、P.K.G.Tokyo代表天野の対談インタビューをお送りします。
取材・文:大島 有貴
撮影:唐 瑞鸿(plana inc.)

 

策定チームの発足。プロジェクトが動き出す。

天野:本日はよろしくお願いします。i3DESIGN とのお仕事を振り返ると、最初はロゴデザインのご相談をいただいたんですよね。「パーパスから一緒に考えませんか」と私たちからご提案をさせていただきました。

佐々木: そうですね。ちょうど、そのタイミングで弊社代表の芝が会社のフィロソフィーを文章にし始めていたんです。それを原案としてまずは、全社でワークショップを開催しました。当時は社員数20名程度だったので、ちょうどこのフロアで行いましたね。

天野:芝社長、佐々木さんを中心にパーパス策定プロジェクトチームを立ち上げてもらい、そこに弊社の中澤と私が入らせていただきました。ワークショップは2部制で行ったんです。パーパスは企業にだけではなく、個人にもある。その重なりが大きければ大きいほど、その人は企業とマッチしていると考えられています。まずは2人1組になり、会社における個人レベルでのパーパスを可視化してもらいました。その後の第二部では、4、5人のグループで先ほどの個人パーパスを共有しつつ、企業のパーパスについて考えてもらいました。最後に全体で発表し合い、他チームの考えを共有するという内容です。その時に出てきた言葉に傾向はありましたよね。皆さん、「人」や「成長」を意識されていたように思います。そこから、キーワードを抽出していきました。

佐々木:そうですね。そこから芝の言葉や弊社の社風を加味しながら、パーパス策定チームで言葉にまとめていったんです。AからCの3つの案を作りましたね。Aは会社と個人の「成長」が軸に、Bは事業内容が社会にどのような「作用」をもたらすか、Cは弊社の社会における「立場」を明確にしたものでした。そこで決まった初案が「デジタルとクリエイティブの力で世界の進化を支える」という言葉だったのです。

i3DESIGNのデザイン本部執行役員の佐々木さん(左)、デザイン本部の木下さん(右)。

パーパスから落とし込み、ロゴデザイン制作へ。

天野「i3DESIGN 」の「i」はidentity(アイデンティティ)です。そして、ロゴデザインを制作するにあたり、i3の「3」が何かを定義づけようという話が出てきます。そこにはパーパスの文脈が含まれているべきじゃないかと。そこで、策定チームでディスカッションを行い「ビジネス、デザイン、テクノロジー」の3つのアイデンティティに定義づけをしました。そこから、以前に出ていた言葉と合わせて「Business x Design x Technologyの力で世界の進化を支える」というパーパスができたのです。

天野:既存のロゴは、ちょっと細身でクラシカルな書体で、色は青系を使ってましたよね。ワークショップで出てきた言葉である「人」を意識しました。デジタルUI、UXをやっている会社らしい雰囲気を大切にしながら、人間味を残したんです。色に関しては、パーパスと同時に策定したValueの中にある「Stimulative」“刺激的なパートナーであれ”という言葉から赤を選びました。

人の温かみを感じる「ヒューマニスト・サンセリフ」をオリジナルで設計したロゴタイプ。

 

社内でパーパスを育ててきたからこそできる、Valueの再策定

佐々木:実は、現在Valueを新たに社内で作り直しているところなんです。きっかけとして、チームビルディングの一貫で、デザイン本部単位のビジョンとValueを決めたんですよ。デザイナーたちの行動規範というニュアンスですね。それを代表の芝が見ていて、会社のValueも自分たちで見直さないかという話が出たんです。

策定の方法としては、リーダー層や社歴の長い方20人ほどを集めて2回ワークショップを行いました。会社として3年後5年後のなりたい像を明確化し、そのために必要な組織構造は何なのかを考えました。1回目と2回目の間に、私と芝で話し合いも行いましたね。実は、ワークショップの設計と運営は木下に任せているんです。彼女は入社2年目ですが、個人としてよりも組織に対しての意識が高い。加えて、大学時代からワークショップの運営等をしてきた経験があるので指名しました。

木下:最初は緊張しすぎてガチガチでしたね(笑)。オンラインだと、皆さんの熱量が掴みづらいので、かしこまって司会進行をしていたら、皆さんが助けてくださって。全員で取り組んでいる雰囲気に救われましたね。具体的には、会社の未来を描くためには現在を知らないといけないので、現状の良いところと悪いところを書き出してもらいました。そこから未来について皆で考えていったんです。

浸透させることの難しさ、大切さ。

天野:i3DESIGNのすごいところは、一度決めたパーパスを噛み砕き、運用する中で必要であれば社内で調整できることなんですよね。普通は、そのリソースが取れない。弊社のサービスでは「トレーニング」と呼びまして、運用の部分も一緒にお手伝いしています。自主トレできる会社もあれば、トレーナーがいないとトレーニングできない会社もある。それは人員や規模によって変わってくるかと思います。小さな会社ですと社員数が少なく、リソースが取れないですよね。逆に、大企業においては、その大きさゆえに全社員にパーパスを浸透させることが難しいということもあるでしょう。そういったところを、我々はお手伝いすることができるんです。

佐々木:実際の肌感覚として、パーパスが浸透するのって、結構時間がかかるんじゃないかと思います。2年ぐらいは必要かと。私たちも徐々に理解するようになっている感じはあるんです。例えば、採用においては選考基準ができたかなと思っています。入社したけど合わないな、ここが合わせられないと難しいなど、カルチャーマッチの具合がはかれる。そういった定量化できないところが、言語で明確化されていると採用者が拠り所にできるんです。

木下:私が入社時にはもうパーパスが策定されていたのですが、就活の時にウェブサイトを見て印象的だったことは覚えています。私の就活の基準が、UXデザインを取り組んでいる会社かつ、ベンチャーが良かったんです。加えて、パーパスやバリューからのコーポレートサイトの一貫性は見ていました。例えば、デザイン大切だよねって言っている会社なのに、デザインがおかしいところは、ちょっと信用できないのかなと思いましたね。やはり、内側の部分を知るためにはまず、表層的な部分も一致していないと、知る機会さえ持ってもらえないということはあると思います。

天野:若手の方が育っていて、すばらしいですね。御社がパーパスやValueを会社のカルチャーとして定着させるために、取り組んでいることは何かあるのでしょうか。

佐々木:今回、自分たちで作ったValueに関しては、現場で口に出す人が多いような気がします。加えて、部内で毎週M V Pを発表をしているんです。特に賞金とかは出ないんですけど笑。選ぶ基準としては、Valueやミッションに基づいて決めています。今回、一緒に決めてくださったパーパス「Business x Design x Technologyの力で世界の進化を支える」。抽象的な言葉だからこそ、そこに文脈が生まれ、自分たちでValueの策定をした際に役に立ったと感じているんです。これからさらにもう一段、パーパスを浸透させていくためにさまざまなことに取り組んでいきたいと思っています。

天野:お役に立てて嬉しいです。これからも何かのタイミングで協業などできたらいいですね。今日はありがとうございました。

i3DESIGNの情報はこちら

P.K.G.Tokyoが取り組むパーパスブランディング、Identity Tokyoの詳細はこちら

NEWS

伊勢抹茶 / 伊勢茶 サンプリングパッケージ

昨年アゼルバイジャンにて製造販売開始された伊勢茶。
順調な滑り出しだったにも関わらずその後新型コロナウイルスが猛威を振るい、
海外向けのお茶需要が激減してしまいました。

そこで国内においても伊勢茶の魅力を伝えるべくHISの関連ホテルや店舗でサンプリングをすることとなり、P.K.G.Tokyoは昨年に引き続きパッケージデザインを担当しました。

ブランドロゴ、基本的なトーン&マナーは海外販売のデザインと統一しつつ、
外袋はオリジナルの紙袋を作成しホテル土産らしさのエッセンスを加えました。
外袋を開けると中に4種のお茶が入っている、限定30,000セットのアソートです。

見かけたらぜひ飲み比べを楽しんでみてくださいね。

P.K.G.Tokyo ディレクター:中澤亜衣

NEWS

すだち酒スパークリング「あわす」がKURANDより発売されました

モデル・ブランドディレクターとして活躍する村田倫子さんプロデュースのすだち酒スパークリング「あわす」。
こちらの制作に弊社も携わらせていただきました。

のみきりサイズの缶はイラストを大きくあしらっています。
泡とすだちに包まれたゆったりとしたどこか浮遊感ある空間。
お酒を飲んでいるときの開放的をイメージして描き、レトロな雰囲気の佇まいに仕上げました。

こちら「あわす」の名の通り、食事と合わせても美味しいお酒です。
甘すぎない心地の良い味わい、炭酸とすだちの酸味でさっぱりといただけます。

セット販売に加え、1本単位からも販売開始となりました。
頑張った自分へのちょっとしたプレゼントとして、「あわす」で自惚れ時間を過ごしてみませんか?

すだち酒スパークリング あわす
パッケージ:270 ml 缶(単品 / 6本入り箱 / 24本入り箱 )
品目:リキュール(発泡性①)
アルコール分:6%
製造元:本家松浦酒造場
販売者:リカー・イノベーション株式会社

販売サイト KURAND
https://kurand.jp/products/awasu?variant=32307132366903

公式サイト
https://awasu.me

P.K.G.Tokyo 佐藤 光

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